仕事を始めて15年くらいになるが、仕事に取り組むメンタリティは当初から変わらない。
ウェブの世界観が好きだ。すべてのリソースがURLで識別され、HTTPといHTMLという統一インターフェースでサーバーとクライアントがネゴシエーションしながらハイパーメディアを交換する。本当にシンプルな仕組みだ。シンプルすぎるくらいだ。
そしてコンテンツはお互いつながり合っていて。リンクを辿っていくことで人類が作り上げた巨大な知のネットワークに誰でも無料でアクセスできるのだ。しかもアクセシブルであり、どのようなツールをつかってアクセスしても構わない。いくらカスタマイズしても構わない。そして無限にスケールする。
私の好きなウェブは静的だ。図書館的で、ずっとそこにあって、誰かにアクセスされるのを待っている。
ウェブにウェブらしくいてほしい。ウェブがウェブらしく扱われるようになるのなら、いかなるコストでも支払いたい。
私の仕事上のアイデンティティはそこにある。ウェブを使って事業をするとか、ウェブプラットフォームを使い倒して曲芸のようなことをするとか、マネジメントをするとかには興味が湧かない。
いま携わっている作業もそうだ。この成果物に触れた人が、ほんの少しでもウェブの本来の姿に触れてくれたらと思う。流行りに乗りたいとか、名を成して業界でブイブイ言わせたいという気持ちもまるでない。ただ願わくば、ウェブをウェブらしく扱う人が一人でも増えてくれたら、という、祈りのような気持ちだけがある。
この記事は2024年7月21日にそめによって書かれました。